今の時代にコンピュータはなくてはならない道具の一つです。でも、どんなに高性能なコンピュータがあってもそれがどのような動きをするのかをしっかりと考えてプログラムを作っておかなければ役に立ちません。

コンピュータの動きを決めているのはソフトウェアです。ソフトウェアは決められたルールと単語や記号の組み合わせによってプログラミングされ、コンピュータが様々な目的を実現できるようになっています。

今の時代はコンピュータが無ければ成り立たないといっても過言ではありません。そのような中で優秀なプログラミング能力を持った人材がますます重要になってきています。

プログラミング言語とは

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企業の業務で必要となる経理や営業、販売や顧客を管理する情報システムや情報を分析したり、企業活動を支援するシステム、在庫や生産の管理を行うシステムなど様々なふぉころにプログラムが使われています。

また、最近では自動運転を行う自動車が出てきていますが、こういった制御を行うためのプログラムもあります。自動車の運転制御といったことだけでなく、エンジンの点火タイミングの制御からナビゲーションシステムにいたるまで適切にプログラミングされているから役に立つ道具となっているのです。

自動車だけではなく、鉄道や航空機、船舶などの交通機関にかかわる機械の制御をはじめとし、交通管制用の信号機やレーダーシステムの運用に使われている機器類にもプログラムが使われています。身の回りに目を向けると、電子レンジや冷蔵庫、テレビから携帯電話まで普段使っているものにもあちらこちらでプログラムが使われています。

プログラムを行うには、プログラミング言語を学ぶ以前にアルゴリズムというものを学ぶ必要があります。アルゴリズムは問題解決を行うための手順を明確に定義したもので、プログラミングの観点からはコンピュータが正しく動作するために処理の手順と流れを現したものです。

アルゴリズムが理解できていないとどのプログラム言語を学んでも実務に役立てることができません。また、プログラムを実行するコンピュータのハードウェアや操作するオペレーティングシステムなどの環境の違いによって、どの言語でプログラムをしなければならないかが決まることもあります。

エンジニアは最初に何らかのプログラム言語を学ぶことになりますが、いずれかのプログラム言語を学んでおきさえすればすべてのコンピュータで役に立つというものではないのです。ただ、プログラミングということについての基本的な概念はどの言語も基本的に共通なので、その時には新しい言語を新たに学んでスキルを上げていくことになるのです。

プログラム言語の種類

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プログラム言語で昔から使われている分類に低水準言語と高水準言語という分け方があります。低水準言語は機械寄りのプログラム言語で、16進数やニーモニックと呼ばれる機械語を記述しやすいように簡略化したものを使ってプログラムを作成するもので以下のようなものがあります。

  • マシン語
  • アセンブラ

高水準言語というのは人間の言葉や文法に近い表記でプログラムを行えるようなプログラム言語で、利用分野や用途による分類として汎用プログラミング言語やスクリプト言語などがあります。汎用プログラミング言語は一般的に手続き型の言語となっていて、アルゴリズムに即したプログラムを行うことによって動作させることができます。

プログラムにはコンパイラを使ってあらかじめプログラム全体を機械語に翻訳したものを動作させるコンパイラ型のものや、OSへの依存度を減らすために プログラムを中間言語まで翻訳してランタイムシステム上で動作させるもののほか、プログラムを逐次翻訳して実行を行うインタプリタ型のプログラムがあります。スクリプト言語はインタプリタ型で動作するようになっています。

汎用プログラミング言語には以下のような言語があります。

  • C
  • COBOL
  • FORTRAN
  • BASIC
  • PASCAL

また、その中でもオブジェクト指向言語と呼ばれているものがあります。最近では多くの言語がオブジェクト指向に対応していて主だったものには以下の言語があります。

  • C++
  • C#
  • Java

スクリプト言語のうちWebブラウザでよく使われているものとして以下のような言語があります。

  • JavaScript
  • VBScript

また、WEBサーバーなどの上で利用されるスクリプト系の言語としては以下のような言語があります。

  • Ruby
  • PHP
  • Perl
  • Python

これら以外にもたくさんのプログラムがあります、また、利用目的によってゲーム専用の開発言語や日本語でプログラムを行うことを目的としたものなど様々なプログラムがあります。

WEB系のシステムのフロントエンドでよく使用されているJavaScriptは様々な開発言語でも参考にして作られているものがあり、adobe社のFlashやColdFusionなどに組み込まれているActionScriptでもJavaScriptの開発知識を十分に活用することができます、

また、サーバーで動作するJavaScriptも2010年ころから活用されてきています。スクリプト言語でもオブジェクト指向が進み今まで以上に高度で簡潔なプログラミングを楽しむことができるようになりました。

開発言語そのものではありませんが、こういったプログラムを使いやすく、開発効率を良くするためにフレームワークと呼ばれている仕組みが提供されています。プログラミング言語を学ぶときにはフレームワークにも目を向け、一緒に学んでおくようにすると良いでしょう。

最近よく使われるフロントエンドの概要

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開発言語のひとつにHTML(Hyper Text Markup Language)があります。HTMLはドキュメントをタグを使ってレイアウトしたり意味づけすることができるようになっています。WEBブラウザはこのHTMLを解釈して文字や画像などのオブジェクトそ配置し、それらのレイアウトや装飾などを表示します。

CSS( Cascading Style Sheets )はスタイルシート言語と呼ばれるもので、HTMLだけでは細かいレイアウトや様々な表現ができなかった部分を補っています。見栄えと構造を分離するという目的でHTMLと組み合わせて使用することでWEBブラウザが解釈して表示をしてくれるのです。

JavaScriptは動きのあるホームページを作るときに無くてはならないものになっています。HTMLで記述されたホームページの中身を書き換えたり、CSSで装飾された内容を動的に変更したりすることができます。

HTMLとCSS、そしてJavaScriptを加えることで見栄えのするホームページや動きのあるホームページを作成することができるのです。

こういった端末側での表現を行っているものはフロントエンドと呼ばれています。フロントエンドは見る人からの評価を一番に受ける場所ともいえます。

バックエンドの概要

フロントエンドに対して毎日の売り上げなどの動的なデータをデータベースから取り出して表示させたり、画面の表示内容を状況に応じて変更したり、画面から入力されたデータの登録や削除などを行うサーバー側での仕組みをバックエンドと呼びます。

インターネットを使った仕組みでは主にWEBサーバーがバックエンドの役割を行う土台となっています。バックエンドで動作するプログラムではフロントエンドとやり取りされるデータを処理をしたり、結果をフロントエンドに送り返すといった作業を担当しています。

また、フロントエンドで入力されたデータはバックエンドプログラムによってサーバーに仕掛けられたDBMS(Data Base Management System)にデータを引き渡してデータベースへの書き込みなどの処理を行ないます。

バックエンドのシステムとそのプログラミングはWEBサービスを支えるうえで大変重要な役割を担っているのです。 バックエンドプログラムはWEBサーバーと連携して動作するPHP言語やRuby言語、サーバーサイドJavaScriptなどでプログラミングされたものが多く見かけられるようになりました。

プログラミング技術の習得が産み出すもの

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プログラミングを習得した結果、自分自身の仕事や役割はどのように変わっていくのでしょう。

プログラマーとして開発会社で仕事をする場合は自分のプログラミングスキルを高めながらより良いプログラムを作成することが大切な仕事になります。ただプログラムを作成するだけでなくスキルを磨き続ける日々が続いていきます。そして、プログラミング技術だけでなくシステムの開発全般の知識として企画や仕様の作成から設計、システムテストやメンテナンス、セキュリティや監査などの仕事や勉強をしてゆくことになります。

システム開発会社ではなく、企業のシステム担当者として仕事をする場合は、その会社のシステムを知り尽くし、業務の流れや企業のビジネス構造を学び、取引先とのやり取りや伝票の流れまで理解して、その流れに沿ったシステム作りをしてゆくことになるでしょう。業界の勉強とシステムやそのプログラミング技術の最新情報を学び続けることが大切です。

初めてプログラマーとして仕事をする場合でも年収は400万円以上が見込める有望な職種です。システム開発の戦力として認められれば年収500万円以上、腕が上がり、開発の管理までできるようになってくると年収で1000万円ということも決して夢ではない仕事なのです。学ぶべき知識や経験が多いほど価値が高くなる仕事ですから、エンジニアを目指すのであれば少しでも早く取り組みキャリアを積むことが得策だといえるでしょう。

プログラミング技術が役立つ仕事

プログラミング技術を手に入れた後どのような仕事が自分の未来に広がっているのでしょうか。

プログラミングを続けていると、やがてシステム全体が見えてくるようになります。そうするとシステムやアルゴリズムの設計にかかわるようになってきます。そして責任あるポジションについていくことになります。こういった仕事をする人をSE(システムエンジニア)と呼びます、SEにも初級から上級までスキルの違いによって役割も変わってきます。

経験の浅いSEはプログラム単体の設計や製造を担当するなど、プログラミングにかかわることも多いのですが、経験を積んでプロジェクトリーダーやプロジェクトマネージャーという仕事になるとシステム全体を見ることになってきます。この時にしっかりとしたプログラミングの知識や技術、経験があるとより良いシステム作りができるようになります。

どのような目的で使われるシステムのプログラミングをするのかという観点で見ると、パソコンなどの単体で使われるプログラムをするという仕事もあればインターネットの上で動くシステムのプログラムもあります。制御装置や家電の組み込みシステムといったプログラミングもあります。

それぞれの目的に合ったプログラム言語を学習することが大切なポイントです。

仕事によって使われる開発言語が違う

パソコン単体で動くプログラムとしては、企業の業務などで使う販売管理のシステムのようなものがあります。

台のパソコンで入力から印刷までを行うようなアプリケーションのプログラムです。最近ではC#やVB.netなどでの開発がよく見られます。

少し大きな企業になると業務用のサーバーを使い、データベースやバックエンドプログラムを作成する場合もあります。WEBサービスを作るような場合も同じような作業になります。このようなシステムではPHPやRubyといった言語にフレームワークを組み合わせた環境がよく使われています。

ゲームのプログラムでは、一人で楽しむプログラムや大人数で楽しむプログラムがありますが、最近では通信回線を使ったプログラミング技術が要求されるとともに、フロントエンドのグラフィック処理にプログラミング技術が要求される世界もあります。

組込みシステムなどのマイコンプログラムではC言語による開発が多く、最近ではアセンブラによるプログラムは少なくなってきました。こういったプログラムはロボットの制御なども含めて様々なセンサーやデバイスを動作させることを目的としているものが多く、夢のある開発も期待できる分野です。

様々な場面で活躍するエンジニアを目指して楽しみながら腕を磨く力と心を持つことが、より上の仕事をするための条件であるといえます。

プログラミングの学習方法

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ではプログラミングを学習するためにはどうすればいいのでしょう。独学でプログラムを学ぶこともできないことはありませんが、プログラムの経験者で詳しい人にサポートしてもらえると理解もしやすく、実務で役立つエンジニアとしてやっていくことが容易になります。

それに加えて、プログラミングの勉強は実際にプログラムを作って動かして、体験的に学ぶことが重要なポイントです。可能な限りの時間を学習や情報収集に使う努力をおこたらず、実際に体験しながら学ぶことが大切です。

ではプログラミングを学ぶにはどのような学習方法があるのでしょうか。

本で学習する方法

書籍には大きく分けてプログラミングの基礎から文法や主な命令についての基礎的なことを中心に書かれているものと、具体的なアプリケーションを例として実際にプログラムを作成しながら、機能やノウハウを学べるようになっているものがあります。どちらの本も一通りパソコンを前にして実際に動作させながら学習することがお勧めです。

また、 学習する言語について用意しておきたい書籍の一冊 として命令や構文の辞書の役割をするリファレンスマニュアルがあります。実際のプログラムを行っていくうえでも役に立ので備えておくと便利です。

最近よく見かけるようになったRubyでは技術評論社から出版されている「Ruby on Rails 4 アプリケーションプログラミング」がRubyの基本からRuby on Railsについてまで学習することができ、関連する技術も学習できます。最初の一冊としてわかり夜須のではないでしょうか。

WEBでよく使われているPHPではまず最初に基本をしっかりと学んでおくようにすると良いでしょう。わかりやすい説明で雑誌などの連載もされている、クジラ飛行机さんの書かれた「最初に「読む」PHP」などはいかがでしょうか。また、PHPについての内容以外にもHTMLやCSS、JavaScriptといったことについても触れられているものを選ぶようにすると、学習の全体像がつかみやすくなります。

PHPにはいくつものフレームワークがありますので、自分の目指す仕事や目的に応じた本を読むことをお勧めします。LaravelやCakePHP 、FuelPHPから大物ともいえるZendFrameworkまで様々なものがありますが、すぐにどのフレームワークを選ぶか決まっていない場合には、とりあえず簡単なところで秀和システムから出版されている「PHPフレームワーク CakePHP 3入門」でフレームワークの考え方を学んでおくとあとで役に立ちます。

書籍を選ぶときは、それぞれのソフトウェアのバージョンに気を付けて選ぶことが大切です。難しそうな本が必ずしも勉強できるということではないので、本を購入する前にインターネットなどであらかじめ目次を調べたり、書評を見ておくことが大切です。

オンライン無料講座

インターネット上には様々なコンテンツがあります。その中には無料でプログラミングを学べるサイトがあります。プログラムについての概要を学ぶのに向いています。無料なのでお手軽さもある反面、アドバイスをもらったり相談できる人がいないといった場合には、行き詰ったり挫折してしまうこともあります。

無料講座を提供しているサイトとして、学習動画を提供している「ドットインストール」や実践的なプログラムが学べる「CODEPREP」などがあります。

オンラインスクール

インターネット上にあるオンラインスクールで学ぶこともできます。オンラインスクールではテレビ会議システムやメッセンジャーなど、インターネットならではの機能を活用しながら、カリキュラムに従って学習することができます。

また受講生一人一人をサポートする担当者が付き、わからないことがあっても相談にも乗ってくれるので安心して学習ができることが魅力です。ビデオチャットを活用したサポートと短期間でのエンジニアの養成に力を入れています。

指導に当たる担当者はIT関係やプログラミングに詳しい人で実務経験者であることも多いので、かなり実務に近い深い勉強をすることもできます。

パソコンスクールで勉強

IT教育を教室で行う形式の学習方法です。ITを専門としているスクールや専門学校などでは、プログラミングを教えることのできるエキスパートが講師として活躍しているので安心して学ぶことができます。

町中にあるパソコンスクールなどでも、今後の子供向けのプログラミング教育に向けてプログラムを教え始めるところが増えてくると思われますが、開発会社でプログラマをしていたといった人がインストラクターや講師であったりすると、教えるという観点での全体像が見えていなかったり、教育についてのスキルやノウハウが低かったりすることも多いので、学習内容や学習後に自分が手にしたいものをよく見極めることが大切です。

プログラミングを身につけてキャリアアップ

プログラミングを学ぶということは自分自身の論理的思考能力だけでなくビジネスのスキルも大きく進化させていくことになります。しっかりとしたプログラミング技術を身に着けたあとは、プログラミングがしたかっただけなのか、それとも上級のエンジニアになりたかったのか、これから自分がどのような仕事に就き、どのような未来を作ろうとしているのかといったビジョンを明確にしていくことが大切なのではないでしょうか。

プログラミングを学ぶための方法はいくつもあります。選択肢が多い分だけ何をすればよいのかを慎重に選ばなければなりませんが、自分に合った学習方法をみつけて自分の可能性を広げ、キャリアアップしていきましょう。